フライングVについて音や弾き易さなど特徴やオススメについて解説!

フライングVというギターをご存知でしょうか。

一般的なひょうたん型をしたボディではなく、文字通りV字型をしたエレキギターです。

その独特な形状からファンも多いですが、どのような特徴を持っているのかを解説していきたいと思います。

ギブソン フライングVについて

ギブソンのフライングVは1958年にエクスプローラーというギターと共に発売されましたが、あまりに奇抜なデザインが受け入れられず、わずか2年の間に98本を生産したのみで発売停止となってしまいます。

1967年に再度発売が開始されると、アルバート・キングやジミ・ヘンドリックス、レズリー・ウエスト、キース・リチャーズなどのギタリストがフライングVを使用し始めます。

1970年代には「ミスターフライングV」とも言われるマイケル・シェンカーが使用したことでフライングVの知名度も上がっていき、現在では日本でも多くのギタリストがフライングVをライブなどで使用するようになっています。

フライングVの特徴

フライングVの特徴として大きく2点挙げられます。

個性的なボディシェイプ

まずは名前にもなっているV字型のボディシェイプです。

非常に個性的な形をしていますので、見た目のインパクトは大きいです。

そのボディシェイプの影響でヘッドが下がるいわゆる「ヘッド落ち」が起こり易く、立って弾く際にもヘッドやネックを支える必要があるため、不便な面も多いです。

また、椅子に座って弾く際にも、通常のひょうたん型のボディであればくびれた部分を太ももに乗せて弾くことが可能ですが、フライングVの場合はそのくびれた部分がないので、太ももに乗せ辛く弾き難いです。

ただ、V字の部分で太ももに挟むような形で弾くと意外に弾き易いという意見もありますので、全く無理という訳ではありません。

中域寄りの音

フライングVはネックとボディのつながる部分の面積が少ないため、同じギブソンのレスポールなどと比較しても低域や高域の音があまり出ず、中域寄りの音になります

それが「フライングVは音が悪い」、「フライングVは鳴らない」と言われる要因と思われますが、裏を返せば「中域のまろやかな音が出る」とも受け取れます。

ブルースギタリストのアルバート・キングが使用したり、マイケル・シェンカーなどのロックギタリストも使用しているように、様々なジャンルを弾くことが可能なギターだと思います。

フライングVの選び方

フライングVの選び方として、

  1. ギブソンのフライングVを踏襲したモデルを選ぶ
  2. Vタイプと呼ばれるフライングVから派生したタイプを選ぶ

が考えられます。

ギブソンのフライングVを踏襲したモデルを選ぶ

まず1については、ギブソンのフライングVは製造年である1958年モデルと1967年モデルの大きく2つのタイプがあります。

以下で解説しますが、現在では発売当時とは使用木材などの違いもあり、見た目以外での大きな差は無くなっています。

ですので、選び方としては見た目の違いや機能的(トレモロユニットの有無)になるのではないでしょうか

  • 1958年モデル

ボディ、ネックともにコリーナという木材が使用されているのが特徴です。

ただ現在はコリーナが希少となり使用されておらず、中古でも非常に高値で取引されています。

テイルピースはなく、V字の金属パネルの部分から裏通しで弦を張ります。

ピックガードはピックアップからコントロール部あたりにかけて施され、コントロール部のノブは一列に配置されています。

  • 1967年モデル

木材はボディ、ネック共にマホガニーが使用されています。

テイルピースが装着され、弦の裏通しは無くなっています。ヴァイブローラ・テイルピースを搭載しているタイプもあります。

ピックガードがボディ全体を覆うように変更され、コントロール部も並列ではなくなりました。

Vタイプと呼ばれるフライングVから派生したタイプを選ぶ

次に2について、こちらは「ボディの形状がV字をしている」というタイプです。

ですので「ギブソン フライングV」ではないけれども、ボディがV字というタイプのギターは各種メーカーから発売されています。

傾向として、よりハードロック、ヘビーメタルに合う形状やサウンドになっております。

フライングVのおすすめ

ギブソンのフライングVのタイプと、V字ボディのタイプでいつくかオススメを紹介いたします。

エピフォン フライングV

エピフォンはギブソン傘下であるため、ギブソンのギターと同モデルを作成することが可能です。

そのためフライングVについても同様にギブソンのモデルを再現することができ、こちらは1958年モデルを再現したモデルになります。

ボディ、ネックともにマホガニー材で、ピックアップはエピフォンのオリジナルになりますが、1958年モデルのルックスが好きな方にオススメできます。

ギブソン フライングV

本家ギブソンのフライングVです。

1967年モデルのような見た目ですが、ピックガードは1958年モデルのような形をしています。

ボディ、ネックはマホガニー材、ピックアップはBurstBuckerを搭載しており、ハードな音が出る仕様になっております。

エドワーズ フライングVタイプ

エドワーズは日本の「ESP」の低価格帯のブランドになります。

そのエドワーズから発売されているフライングVで、見た目はもう「マイケル・シェンカー」モデルそのものです。

カラーリングもですが、ピックアップはSeymour Duncan製でフロントが「SH-1n(The’59)」、リアが「SH-4(JB)」を搭載しているので、こちらのギターとマーシャルのアンプ、ワウペダルがあれば非常にマイケル・シェンカー近い音が出せるのではないでしょうか。

ジャクソン Pro Rhoads

ジャクソンはアメリカのメーカーで、ハードロック、ヘビーメタルのアーティストによく使用されているメーカーになります。

その中でV字シェイプのギターで有名なのが、こちらの「ランディ・ローズ」モデルです。

見た目ではヘッドのペグが片側6連、V字の片方が少し短い点がフライングVと大きく異なる点です。

ネックはスルーネックであるため、セットネックのフライングVと比較してハイフレットは弾き易いと思います。

フライングVについてまとめ

フライングVは形からして非常に個性的なギターです。

サウンドについても、同じギブソンのレスポールやSGなどとは違う特徴的なサウンドになります。

ですが、ロック以外にも色々なジャンルで使用できるギターだと思いますので、一度試してみてはいかがでしょうか。

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